ギリシャ危機はどうして悪影響を及ぼしたのかしら?(ギリシャ問題とユーロその2)

Pocket

2010年に発生した欧州債務危機は、ギリシャが震源となり、EU諸国から世界中の国々にまでその影響が広がったのですわ。そもそものきっかけは、ギリシャが財務状況を粉飾していたことでしたわ。実はギリシャはユーロ通貨圏参入に必要な財政規律を遵守しておらず、それを隠ぺいして対外債務を実際よりも少なく記載したという、前代未聞の事態が起こったからなのですわ。

このことが判明したため、ギリシャの信用はガタ落ちし、ギリシャ国債の信用力は急落したのですわ。ここから連鎖し、ギリシャ同様、ユーロ建て対外債務を抱える、ポルトガル、スペイン、イタリアといったいわゆるPIIGS諸国に対しても、ギリシャ同様まずい状態になっているのではないかといった不安が広がり、これらの国々の国債価格も下落し、新規発行分の国債の発行条件が厳しくなりましたのよ。

問題はまだまだ広がったのですわ。欧州各国の銀行がこれら問題の国々の国債を大量に保有していることから、欧州の銀行、とりわけドイツやフランスの銀行の財務体質の健全性が心配されたのですわ。

これらの国のメガバンクは、ギリシャのみがデフォルトした場合は、それによって生じる損失に耐えられるだけの体力はあったのですわ。2011年9月14日付日本経済新聞に掲載された野村證券の試算によれば、デフォルト発生の場合の各国銀行に及ぼす衝撃度について、想定損失額が自己資本比率の何%に当たるか、という形で試算されていますわ。それによると、一番パーセンテージの大きいフランスでも6.1%、次に大きいドイツで5.5%と、自力増資で埋められるレベルであることが分かりますのよ。しかし、デフォルトする国にPIIGSの一員であるポルトガル、アイルランドを加えると、フランスは13.1%、ドイツに至っては32.1%と大幅に想定損失額の比率が増えてしまうのですわ。

このことから、PIIGSがデフォルトした場合、欧州の銀行全体へのダメージは非常に大きなものになってしまうため、ECB(ヨーロッパ中央銀行)が大量の短期、長期(3年もの)資金を銀行へ供給することになったのですわ。

欧州債務危機は、ギリシャやポルトガル等財務状況が悪化している国の経済を一層深刻化させましたわ。EU加盟国は自国通貨の価値調整手段を持ちませんのよ。そのため、このような経済危機に見舞われた場合、自国通貨の価値調整手段を持つ国のような対応ができないのですわ。

関連記事

SBI証券の、曜日アノマリーに関するレポートに注目ですわ!

SBI証券では「日本株の曜日効果を検証する!」というレポートを掲載していますわ。 1週間の曜日によって相場が高かったり安かったりするという現象は「曜日効果」または「曜日アノマリー」と言われるのですわ。 …

【空売りでどんな相場でも勝ち抜くトレーダーになるのじゃ!】

わらわはいつも優良株を探しておるぞ!わらわだけでなく、株取引を行うトレーダーは大抵、優良株を買いたいと考えているのではないじゃろうか? 優良株は手堅いことに加え、値動きも少なく、動いても、ある程度パタ …

【デイトレを行う上でまずは順張りをやってみるのじゃ!】

投資経験を積み、これからデイトレを行おう、という段階になった時、どういうタイミングで取引をするのか、ということが重要になってくるのじゃ。 特にデイトレは、一見簡単そうに見えて奥深く、初心者が『なんとな …

【デイトレを始める前に】

前回も書いたとおり、現在のマーケットは2005年頃のような上昇トレンドにあるのじゃ。トレーダーにとって嬉しいことじゃし、株を発行している企業にとっても喜ばしいことなのじゃぞ。 とはいえ、2005年頃の …

自然災害に注意なのじゃ

 先週末に茨城・宮城で洪水が起こり、多くの人が被害にあったと思えば週が明けて月曜日、今度は阿蘇山が噴火したとの報道で、今年の9月は気が抜けない月となったのじゃ。亡くなった方には心よりお悔やみ申し上げる …

トップへ戻る