ギリシャが抱えていた問題(ギリシャ問題とユーロその13)


前回書いたとおり、ギリシャでは欧州経済危機後も経済が冷え切っていたのですわ。

景気が悪化したギリシャでは、当然ながら消費が拡大することはありませんわ。失業率は増加し、消費は落ち込みましたのよ。これにより経済全体が縮小し、デフレとなりましたわ。もともとギリシャは慢性的なインフレと貿易赤字が長年の問題だったにも関わらず、デフレになる、ということは想像以上にギリシャの需要不足は深刻であるということなのですわ。

というのも、ギリシャが長年悩まされ続けてきた高いインフレ率と貿易赤字は、ギリシャの需要と供給の差が著しかった(需要>供給であった)ことが原因でしたのよ。すでに書いたとおり、ギリシャには目玉となる産業が観光業くらいしかなく、また、我々日本人のように熱心に働く文化ではなかったため、需要に対する供給能力が低かったのですわ。

また、ギリシャは国の財政のキャパシティ以上の公務員と年金制度を抱えていましたわ。脱税も横行するなどザルとも言える税務制度にも問題があるので、これらにメスを入れることは必要でしたのよ。しかし、支援を受ける代わりに要求された給与カット・リストラ等の公務員改革や年金改革等の厳しい緊縮財政は、ギリシャの直面している経済問題を解決するものではなく、余計に悪化させたのですわ。

欧州危機後、最悪の危機的経済状況は脱したものの、ギリシャの国民所得は激減し、失業率は高く(もともと公務員が国民の4割にも上っていたことを考えれば当然ですが)、貧しさに拍車がかかっていますわ。そんな中、緊縮財政の一環として増税したわけですから、状況はますます悪くなりますのよ。緊縮財政により社会保障や公的医療サービスは縮小し、貧困の中、飢えに苦しむ人も出てきたのですわ。経済危機以前にはすでに景気が悪化し消費も冷え込んでいたものの、ここまでひどくはありませんでしたのよ。それがここまで進行してしまったのには、過剰な緊縮財政を続けたことが原因なのですわ。

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