特定口座とは

Pocket

株式取引を行うためには、証券会社に口座を開設する必要があります。銀行口座にも普通預金口座や定期預金口座、当座預金口座、貯蓄預金口座とさまざまな種類があるように、証券口座にも3種類あるのです。証券口座の種類はどのように異なるのでしょうか。

証券口座を開く時に決めなければならない口座の種類とは?

証券口座には「一般口座」「特定口座」の2種類があります。

一般口座とは、銀行など一般の金融機関の口座を証券口座として利用するものを指します。この場合は既存の口座を使うことができ、新たに口座を開設する必要がありません。既存の口座を使うのであれば、その口座にすでに預けてあるお金をそのまま使うことができます。いわば証券会社に金融機関の口座を貸し出すようなものであり、手軽さでいえば一番の方法といえます。

それに対して、特定口座とは、証券会社が管理する口座を新たに開設するものです。特定口座は、さらに「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」の2種類に分けられます。

特定口座の「源泉徴収あり」のメリットとデメリット

株式投資から得られる利益が年間20万円を超える場合は、確定申告・納税が必要となります。「源泉徴収ありの特定口座」では、売却益を得るたびに証券会社が税金を徴収して税務署へ納税してくれますので、確定申告の必要がありません。

最終的に年間の利益が20万円を超えなかった場合、納税は不要になりますので、源泉徴収の分、不要な税金を支払っていたことになります。その場合、自分で確定申告(還付申告)を行えば、きちんと戻ってきます。

また、世帯主の扶養対象になっている人が投資をする場合、投資による収入が高額になると扶養控除の対象とならないこともあるのですが、源泉徴収ありの特定口座を使っている場合は利益額にかかわらず扶養控除を無条件で受けることができます。

特定口座の「源泉徴収なし」のメリットとデメリット

「源泉徴収なしの特定口座」では、証券会社による税金徴収がありませんので、年間の売却益が20万円を超えた場合には自分で確定申告と納税を行わなければなりません。

一般口座と特定口座の大きな違いとして、特定口座は申告分離課税が適用される株式の譲渡益課税について証券会社が損益の計算を行い、「年間取引報告書」を交付してもらうことができるということがあります。
一般口座を使う場合、この年間取引報告書の交付がありませんので、取引記録のまとめも確定申告もすべて自分で行わなければいけません。

源泉徴収ありの特定口座を使う場合は、先に説明したように基本的に確定申告は不要ですが、還付申告を行う際には交付された年間取引報告書を使うことができます。
源泉徴収なしの特定口座を使う場合は、交付された年間取引報告書を使って自分で確定申告を行う必要があります。

確定申告・納税は手間がかかりますが、源泉徴収を受ければ一時的に投資の資金が減ることになります。資金を最大限活用したい人は、源泉徴収なしの特定口座を選んで投資を行い、確定申告を自分で行う方法がいいでしょう。

まだある!特定口座を利用するメリット

特定口座を利用するメリットはほかにもあります。例えば、保有している銘柄で株式分割などが生じて持ち株の取得価額が変わった場合、特定口座であれば、親株はもちろん子株も計算され、取得価額の修正計算もかわりに行ってくれます。

また、相続や贈与で取得した株式も特定口座に入れることができ、将来株式の贈与や相続を行う場合も取得価額などは自動的に引き継がれます。

要注意!特定口座のデメリット

特定口座には多くのメリットがあるのですが、注意点もあります。

源泉徴収ありの特定口座の場合

  • 確定申告を行わなければ、損失の繰越控除を利用できないこと
  • 給与所得者で所得税の確定申告が不要な場合でも、源泉徴収ありの特定口座の譲渡益に関しては一律で源泉徴収されてしまうこと

源泉徴収なしの特定口座の場合

  • 配偶者控除や扶養控除などの適用の有無を判定する際の合計所得金額に、株式投資による譲渡益も含まれてしまうこと

なお、特定口座で管理できる株式は特定口座で購入したものに限られます。それ以外の口座に預けてあるものや、株券として持っているものは対象とはなりません。こうした点にも注意が必要です。

自分の資金や利益などを考慮して口座を選ぼう!

基本的に確定申告が必要ない会社員の場合などは、源泉徴収ありの特定口座を選択するのが最も無難といえるでしょう。また、扶養控除の対象となる人も源泉徴収ありの特定口座を選択するのがメリットが大きくなります。

一方で、少額投資での取引を行う人など、年間の利益が20万円を超えることが少ないようであれば、源泉徴収なしの特定口座を使うほうがメリットが大きいかもしれません。自分の条件を考慮して、どの口座を利用するか決めましょう。

【カテゴリ】株の用語集

関連記事

ネット証券とは

近年は、ネット証券を使って株式取引を行っているという話をよく聞くようになりました。しかし、ネット証券とは何のこと? と思っている人も、実は少なくないようです。 実際のところ、ネット証券とはどういう証券 …

信用取引とは

株式の取引には、「現物取引」と「信用取引」の2つがあります。「現物取引」は、購入資金を使って株式を購入し、その株式を売却することで売却益を得る取引方法のことで、最も一般的な取引方法です。それでは、「信 …

配当金とは

株式の取引とは、基本的には「株価が安いときに買って、高くなったときに売る」ことで、その差額を利益として受け取ることです。それに加えて、「配当金」というかたちで利益を得ることもできます。配当金とはどうい …

トップへ戻る