投資信託分配金生活の仕方

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投資信託では、運用成果によって投資家にその収益を分配する「分配型ファンド」というものがあります。

投資信託の基準価格とは?分配金が発生する仕組みは?ファンドの種類は?

投資信託の基準価額は、株式や債券など投資信託に組み込まれている資産の価格変動によるキャピタルゲインやキャピタルロス、配当、利子などによるインカムゲインによって変動します。これらの利益や損失を合計した総収益が分配金になるのです。

分配金が出る仕組み

分配型ファンドには、「毎月分配型」と「年1回分配型」、数か月に1回分配する「定期分配型」があります。分配金額は、各ファンドの収益分配方針に基づいて、決算日に運用会社が決定します。

「毎月分配型」は老後資金を作るために人気の金融商品

比較的短いスパンで分配金の支払いがある投資信託のなかでも、「毎月分配型」は特にその頻度が高く、人気の金融商品です。2000年以降の団塊世代の定年退職に伴い、老後資金への充当を目的に退職金を投資する人が増えています。

国際的にも金利が低下していたため、債券での安定的な収入が期待できるようになったことも、毎月分配型の人気に拍車をかけました。株式投資などに比べると、債券への投資はローリスク・ローリターンであり、安定型の投資信託として多数登場すると、定期貯金などよりも高い利回りが期待できるとして年金代わりにと始める人が多かったのです。

毎月分配型のメリットはやはり毎月分配金を受け取れること

毎月分配金のメリットとしては、分配金を毎月受け取ることができるというのがまず一番に挙げられます。高齢者が年金代わりに受け取ることで生活資金に充てることができ、いわば「分配金生活」が可能となることもあるのです。

「年1回分配型」では運用結果に応じて支払金を定めますが、毎月分配型では運用結果にかかわらず一定の金額を安定的に支払い続けるものが多いです。
また、毎月分配型は、分配金を出すことで元本が常に小さく抑えられているため、相場の下降局面で大きく下げにくいという特徴があります。

毎月分配型のデメリットは福利効果を期待できないことと毎月の課税など

一方デメリットとしては、複利効果がないことと、毎月課税されてしまうことから長期投資には向いていないことが挙げられます。

投資信託において、元本払戻金となる特別分配金は非課税ですが、普通分配金は課税対象となります。そのため、年1回分配型では分配が年1回ですから課税も年1回ですが、毎月分配型では受け取るたびに課税されるのです。

複利効果がないこと、毎月の課税の仕組み

運用に失敗して運用損益がマイナスとなった場合、信託財産の一部となる分配準備金を切り崩して配当を行う場合や、配当そのものを中止する場合があります。

さらに、分配準備金が少なくなった際には、分配額を引き下げることもあります。そのため、分配金の支払いがない月が発生する可能性もあります。

投資信託の分配金を生活資金にするには自分に合ったファンドを探す必要がある

投資信託の分配金を生活資金にするためには、「投資資金をどの程度用意できるか」「毎月どの程度の金額(利益)が必要となるか」を試算し、それに合わせたファンドを探す必要があります。

例えば、投資資金が5000万円で毎月20万円の分配金が必要であれば、1か月の「分配金利回り」が0.4%(20万円÷5000万円)以上となるファンドを探すことになります。分配金利回りは1年間の分配金利回りが記載されていることが多いので、上記を年間の数字に換算すると、0.4%×12か月=4.8%以上が必要となります。

分配金利回りは、そのファンドが過去に払い出してきた分配実績をもとに計算されており、ネット証券のホームページに掲載されています。将来の分配金額は約束されませんが、実際の分配金実績は月次レポートや運用報告書などで確認することができます。

投資信託は貯金ではない!「元本割れ」や「分配金の減額」もありうる!

分配金生活のためであっても、投資信託はあくまで資産運用、投資の一環です。元本や将来の分配金が保証されたものではなく、市況の変化によっては突然金額が引き下げられる可能性もあります。

したがって、分配金額だけでファンドを選ぶのではなく、投資対象が安定していると思われるものを選びましょう。投資対象の異なるファンドをいくつか選ぶなど、分散投資をして適切なリスクヘッジをするのも重要です。

例えば、海外の情勢が安定していないときは海外REITを避けるなど、大まかにでも世界情勢の情報があればファンド選びの参考にできます。投資信託にはファンドマネージャーというプロがいますが、同じ対象に投資しても運用成績には差があります。収益性に優れた、運用成績がいいファンドを選びましょう。

ファンドは、たとえ信託期間が無期限であっても、人気がなくファンドの財産が小さくなって維持が難しくなると運用をストップすることもあります。そうなると繰上償還となってしまいますので、純資産総額が小さいファンドは避けるようにしたほうがいいでしょう。

【カテゴリ】投資信託

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