投資信託とは

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「投資信託」とは、投資家から集めたお金を1つの大きな資金としてまとめ、運用の専門家であるファンドマネージャーが株式や債券などに投資運用し、その運用成果を各投資家の投資額に応じて分配する仕組みの金融商品です。

投資信託はプロに運用してもらえる!が、市場環境に左右され、元本は保証されない!

投資信託の運用成績は、市場環境に大きく左右されます。運用がうまくいけば利益が出ますが、うまくいかずに投資額を下回って損をする場合もあります。運用によって生じた損益は、その投資額に応じて投資家にすべて帰属し、元本は保証されません。この点が銀行の預金とは異なります。

また、投資信託は運用実務を専門家に託すことになるため、投資に関わる時間を作ることが難しい会社員などにもよく利用されています。

投資信託は「販売」・「運用・」「資産の分散」を3つの専門機関が担う

投資信託は多くの場合、「販売会社」「運用会社」「受託銀行」の3つによって運営されています。それぞれが役割を果たすことで、投資信託の安全性が守られているのです。
投資信託を始める場合は、まず「販売会社」である証券会社や銀行で口座を開設する必要があります。販売会社は、投資家への投資信託の販売、換金、分配金や償還金の受け渡しを行う際の窓口となります。また、投資信託に関する情報の提供や、投資した金額がどの程度増減しているかを投資家に知らせるのも販売会社の役割です。販売会社はあくまで窓口であり、万が一販売会社が破綻しても投資家に損失が及ぶことはありません。

それに対して、投資信託の内容を企画し、具体的にどのような株式や債券にどの程度投資するかを決定するのが「運用会社」の役割です。「ファンドマネージャー」という投資のプロを中心として、投資に必要な情報を収集・分析して運用方針を決めていきます。そういった意味では、運用会社が投資信託の中核を担っているといっても過言ではありません。

そして、運用会社からの投資運用の指示に従って、実際に株式や債券などの売買・管理を行うのが「受託銀行」です。受託銀行は信託銀行が担うことが多く、投資家から集めた投資資金を「信託財産」として、法律上、自社の財産とは区別して管理・保管を行わなければならないとされています。そうすることにより、万が一受託銀行が破綻したとしても、投資家に損失が及ぶことを防いでいます。

このように投資信託では、販売・運用・資産の保管という役割をそれぞれ専門の機関が担うことで成り立っている金融商品なのです。

投資信託の起源とは?

投資信託の原形である「財産管理を他人に任せる」という考え方の発祥は、12〜13世紀の中世まで遡ります。当時のイギリスでは、戦死した人の土地を子供が相続する場合は国王や領主に多額の税金を納める必要がありました。その重い税負担、いわば相続税の対策として考えられた仕組みが、投資信託の起源とされています。

そして、19世紀当時のイギリスでは、産業革命を背景に工業生産が伸び続けていました。同時に海外への投資も進んでいましたが、これには巨額の資金と高度な知識が必要でした。そこで、個人でも投資に参加できるように、多くの人から少しずつお金を集め、深い知識や豊富な経験を持った人に投資を任せる方法が考案されました。

これが投資組合と呼ばれるもので、19世紀後半には初めて会社型の投資信託が誕生しました。その後アメリカに渡ってさらに発展し、さまざまな投資信託が開発されて現在のような形になり、投資手段として活用されるようになったのです。

日本の投資信託の誕生からの歴史

日本で投資信託が誕生したのは1951年、「証券投資信託法」が施行されて当時の4大証券会社が国内株式ファンドの販売を開始したところから始まりました。
元本保証がないリスク商品ということもあり、投資信託の販売は長い間証券会社に限定されてきました。しかし、バブル崩壊をきっかけとして打ち出された「金融ビッグバン構想」の一環として、1998年に銀行窓口での取り扱いが開始されると、次第に個人投資家にも投資信託が浸透していきました。その後は銀行やゆうちょ銀行にまで販売網が広がったことで残高も積みあがっていきました。

運用面における規制緩和も、投資信託の積み上げに貢献しています。投資信託に組み入れることができる資産は、かつては国内株式に限定されていましたが、国内債券や海外証券にまで拡大していき、さらに為替変動リスク軽減のため先物予約も行えるようになりました。
また、1995年にはデリバティブの利用が認められるようになり、投資信託のなかで元本の数倍に当たる資金を運用することが可能となりました。現在人気の「不動産投資信託」に投資を行うファンドも、2003年の規制緩和によって誕生したものです。

歴史の浅い日本の投資信託!今後に期待

日本の投資信託の歴史は、イギリスやアメリカに比べるとまだまだ浅いものです。不動産投資信託なども毎月分配型を中心として根強い支持を集めていますが、過去の運用成績履歴が最も長いものでもまだ10年程度です。

日本で運用されている投資信託の設定日から償還日までの運用年数は約5年と、運用年数としては長いとはいえません。現在、個人の資産形成に自助努力が求められる時代のなかで、投資信託が担う役割は今後ますます大きくなると見られています。

【カテゴリ】投資信託

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